柔道の世界選手権第4日は28日、東京・日本武道館で男女計2階級が行われ、女子63キロ級は田代未来(コマツ)が準決勝に進出した。
初戦から2試合を寝技で、3試合目の準々決勝は小外刈りの技あり2つの合わせ技で3試合連続の一本勝ち。女子63キロ級の田代は悲願の初優勝に向け、危なげなく4強へ駒を進めた。
見据える相手は、反対ブロックの第1シードで前年女王のアグベニェヌだ。通算成績が1勝8敗と大きく負け越す。1年前に初めて決勝へ勝ち上がったときも延長まで粘ったが、最後は一本負け。試合後、畳上で抱かれ、「(東京)オリンピックのファイナルでまたやろう」とささやかれた。
この1年も宿敵の打倒が最大の目標だった。圧倒的なパワーにいかに屈しないか。「しつこさを出せれば、相手も嫌がるはず」。同じ左組み手で力のある大学生の男子選手と組み合って地力をつけた。これまで苦手だった相手と避けていた乱取りも進んでやるようになった。
象徴的な相手が同じ所属先で一つ上の70キロ級の大野陽子だった。今大会で男女混合団体代表の左組み手の先輩に対し、自ら乱取りを願い出て、「もう一本」と何度も挑み続けるようになった。5分3セットを終えれば、互いに畳に倒れこむくらいの真剣勝負が「楽しくなってきた」とうれしそうに目を輝かせた。
鍛錬の成果を発揮した先に栄光は待っている。(田中充)
2019-08-28 08:43:00Z
https://www.sankei.com/sports/news/190828/spo1908280033-n1.html
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