コロナ負けず青空市穴水「いきいき」不要品販売催し相次ぎ中止貴重な収入源 - 中日新聞

青空ワゴン市で店番をする利用者（左）＝穴水町大町のＮＰＯ法人「いきいき」で

　障害者の就労を支援する穴水町大町のＮＰＯ法人「いきいき」は、天気の良い日限定で青空ワゴン市「いきいきボンマルシェ」を開いている。不要として町民らから寄せられた服や靴、雑貨などを事務所の外に並べ販売する。新型コロナウイルス感染拡大で地域の催しが軒並み中止となり、利用者が作った製品を売る場がなくなり収入が減少。利用者の工賃を得る貴重な収入源となっている。　（森本尚平）

　いきいきでは利用者が、古い着物や布を裂いて糸にして織り込む「裂き織り」で、バッグやコースターなどの手芸品を作り販売している。毎年十一月に事務所で開く「いきいきまつり」も中止予定になるなど、売る機会がなくなり厳しい状況が続く。

　一方、ワゴン市は二〇一八年九月から始まった。ハンガーラックに掛けた洋服が外にズラリと並び、他にもかばんや靴、日用品、雑貨など三百点以上が販売される。商品のほとんどが五百円以内で、複数買うと値引きの相談にも応じる。

　担当者は「最近はリピーターも多くファンが増えてきた。利用者の工賃に充てるため、少しでも売り上げを伸ばしたい」と話す。

　利用者も店番や品出しなどで活躍。「自宅で不要だけどまだ使えそうなものがあれば寄付してほしい」と呼び掛けている。同法人の星野清一理事長（７３）は「今年は催しがほとんどなくなり『どうやって稼ごうか』と悩んでいた。常連も徐々に増えてきたので今後もいろいろな商品を並べられるよう力を尽くしていきたい」と話す。

　青空ワゴン市は、平日に開かれ、午前九時半〜午後四時。雨天中止。