「hide Memorial Day 2022 Sing along Live "Hi-Ho!"」は、約2年半ぶりに行われたhideのトリビュートライブイベント。1998年5月にhideがこの世を去って24年、今年のイベントにはhideと縁の深いアーティストが多数登場し、生演奏に乗せてhideの名曲をパフォーマンスした。イベント開催前日に盟友・
過去を振り返る映像が2022年になったところで、会場内にhideが1994年2月に発表した1stソロアルバム「HIDE YOUR FACE」のオープニングナンバー「PSYCHOMMUNITY」が流れ始める。そしてステージに立つ
この日のライブではdefspiralのMASATO(G)、RYO(B)、サポートメンバー・和樹(Dr)による演奏をバックに、多数のスペシャルゲストが次々に登場した。まず「Beauty & Stupid」が始まると、木村世治(
転換映像をはさみ、ステージに緊急スペシャルゲスト・YOSHIKIが登場。YOSHIKIはスマートフォンのカメラで自撮りをしながらステージに現れ、「元気? そっか、(観客は)声出しちゃいけないのか。ひさしぶりだねえ。急遽、駆けつけることができて本当にうれしいです。みんな、拍手はしていいんだね? じゃあ思いっきりしよう!」とリラックスした様子で話し始める。そして「24年前の今日、hideが旅立っちゃってね……ああ、いきなりジーンときちゃった。でもこの24年間、みんながこうやって応援してくれるから、hideを忘れずにいてくれるから、hideも喜んでいる気がします。不思議だよね。24年も経つのにさ、hideのことをしゃべると涙が出てきちゃう。今日はすごく短い時間だけど、僕らの思いをhideに届けようか」と述べ、ピアノの前へ。「叫べないコンサートって初めてだな。みんなの声は心の中で聞くか。hideの曲をやるんだけど、ちょっと違う曲でもやってみようかな」と、X JAPAN「紅」のメロディを少し奏で、一旦演奏を止めてさらに話を続けた。「携帯電話、持ってる? ライト点けようか! 携帯禁止でも今は出していいよ」と観客に呼びかけてから、YOSHIKIはhideが亡くなって24年であることを噛みしめるように話していく。そして「ここに駆けつけていろんな話をしようと思ったんだけど、(胸がいっぱいで)できなくなっちゃった。言葉でしゃべるよりもメロディで届けてみようか」と話してから、真っ赤な光を浴びてX JAPAN「紅」をピアノで演奏した。その後、YOSHIKIが優しく軽やかなタッチで「HURRY GO ROUND」を演奏すると、そこにhideのボーカル音源が重なり、それと同時にスクリーンに在りし日のhideとYOSHIKIの姿、さらに歌詞のタイポグラフィが表示され、hideの歌う「また春に会いましょう」というメッセージが観客の感動を誘った。演奏後にYOSHIKIは「hideの分まで一生懸命生きて、また会おうね」と涙ながらに話し、深々と頭を下げてステージをあとにした。転換中にはhideの実弟でhide事務所のヘッドワックスオーガナイゼーションの代表である松本裕士氏が姿を見せ、「サプライズでYOSHIKIさんに来ていただいて、ありがとうございました。私が今しゃべる予定じゃなかったけど、無音だったので(笑)。スタッフの方々には段取りをしていただいて感謝です。皆さん、声は出せないですけど、盛り上がって、楽しんで帰ってください」と挨拶した。
次なるゲストアーティスト・
続いてはSPEED OF LIGHTSのCUTTが「50% & 50%」を熱唱。ステージを自由に動き回りながら手を掲げ、ライブを盛り上げた。次にdefspiralのTAKAが登場して「嘘つき」と言い放ち、インダストリアルナンバー「DOUBT」へ。「DOUBT」はhideが「50% & 50%」をレコーディングしている期間中、怒りの感情から「曲が降りてきた」という感覚であっという間に作り上げたというエピソードを持つ1曲だ。TAKAは自身のバンドであるdefspiralが奏でる重厚なバンドサウンドに乗せて、強烈なシャウトを響かせた。その後、ZEPPET STOREの木村世治は「FLAME」を披露。木村は、一介のインディーズバンドだったZEPPET STOREのデモテープをhideが偶然聴いたことをきっかけに、hideとの関わりを持つようになった。そしてhideはZEPPET STOREの楽曲である「FLAKE」にインスパイアされ、この「FLAME」を作ったという。木村はそんな自身と縁のある楽曲をエモーショナルに歌い上げ、大きな拍手を浴びた。
ライブ中盤、
休憩タイムにはhideが、難病と闘っていたhideファンの貴志真由子氏との交流を持つきっかけとなったボランティア団体である、メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパンの職員によるプレゼンと、CUTT、西崎ゴウシ伝説(
ライブ後半にはまず木村、TAKA、CUTTの3人が登場。木村のアコースティックギターを伴奏にして「LEMONed I Scream」を披露した。続く柩(
続いてのスペシャルゲストは、7月8日に公開されるhideを題材にした映画「TELL ME ~hideと見た景色~」で、hide役を務めた
続いては
イベント終盤に現れたスペシャルゲストは、PATA(X JAPAN、Ra:IN)。PATAはバンドのアンサンブルの中で一際大きなギターサウンドを奏でながら姿を見せ、「CELEBRATION」を演奏した。この曲では助っ人として木村、TAKA、CUTTがボーカルとして参加。お祭り騒ぎの盛り上がりを見せる中、木村は「すごい1日だね、hideさんがいて、YOSHIKIさんがいて、PATAさんも来てくれて。すばらしい1日ですね」と改めて豪華ゲストが続々と登場したイベントを振り返り、TAKAは「2年半ぶりの有観客ということで、待ちわびましたよね」とファンの思いを代弁した。短いトークのあと、先ほどと同じメンツで「MISERY」が届けられ、締めくくりにはステージにこの日のゲストが集結して陽気な曲調の「Hi-Ho」をセッション。ゲストたちがボーカルリレーをしつつ、ギターソロを弾くPATAの周りを綾小路らが囲むという、このイベントならではの豪華な光景が広がった。エンディングでの集合写真の撮影時には、自然と真ん中に誘導されたPATAが「長老みたいに扱うな」と発言しつつも、「ありがとうございましたー!」と話して、ほかの出演者とともにステージを去っていった。
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「hide Memorial Day 2022 Sing along Live "Hi-Ho!"」2022年5月2日 パシフィコ横浜 国立大ホール セットリスト
01. PSYCHOMMUNITY /
02. Beauty & Stupid / 木村世治(
03. HURRY GO ROUND /
04. TELL ME /
05. BACTERIA / GRANRODEO
06. 50% & 50% / CUTT
07. DOUBT / TAKA
08. FLAME / 木村世治
09. ROCKET DIVE / 松岡充(
10. DICE / The Brow Beat
11. ピンク スパイダー / The Brow Beat
12. LEMONed I Scream(アコースティック ver) / 木村世治、TAKA、CUTT
13. BACTERIA / 柩(
14. ROCKET DIVE /
15. ever free /
16. ELECTRIC CUCUMBER /
17. ピンク スパイダー / J、TAKA
18. GOOD BYE / defspiral with hide
19. CELEBRATION / PATA(
20. MISERY / PATA、木村世治、TAKA、CUTT
21. Hi-Ho / 全員
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