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時代を先取りし過ぎた?残念な不人気時計たち - GQ JAPAN

大々的なプロモーションにもかかわらず、結局失敗したモデルもある。それがパネライフェラーリのコラボレーションだ。時計業界では、フェラーリとのコラボレーションは失敗する、というジンクスがある。リシャール・ミルの成功でその定説は払拭されたが、パネライの失敗が関係者に与えた影響は大きかった。同社はわざわざ別ラインを立て、ケースの作りまで変えたにもかかわらず、まったく人気が出なかった。もともとのパネライファンは、イタリアのブランドという理由でこのモデルは選ばなかったし、フェラーリ乗りで、巨大なパネライを巻く人はまして少なかった。もっとも、時計としての完成度は高かったので、アルファロメオとのコラボならば、成功したかもしれない。

ジャン-クロード・ビバーが就任する以前のウブロも、奇抜なモデルを多く作った。かつて阪神タイガースの監督をつとめていた故・星野仙一とコラボレーションを組み、「ウブロ エレガントクロノ 77本限定 星野仙一モデル」なるものを出した。文字盤の7の位置には、彼の背番号である77が記されていた。阪神タイガースファンの友人に勧めたところ、「いくらなんでもこれは着けられない」と断られた。今ウブロは、コラボモデルや限定品で大きな成功を収めているが、間違いなく、あの時代の失敗があればこそ、ではないか。

面白いのに不人気だったモデルには、往年のロジェ・デュブイの一部モデルがある。筆者は大好きだが、まわりでもち続けている人は極めて少ない。「アクアマーレ」と「イージーダイバー」は、過剰に良質な外装と、キッチュなデザイン、そして傑出したムーブメントを併せたダイバーズウォッチ、あるいはアクティビティウォッチだった。裏蓋を見ると「JUST FOR FRIENDS」の刻印が大きく記されている。個人的には、「デファイエクストリーム」と並ぶ史上もっともクールな時計と思っているが、リリースが200年ほど早かったようだ。周囲の人間は誰も理解せず、ある人は「シャコタンにしたロールスロイス」とさえ評した。

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