世界7位の錦織圭(29=日清食品)が、てこずりながらも4セットで3回戦に進出だ。同108位のブラッドリー・クラーン(米国)に6-2、4-6、6-3、7-5と勝ちきり、「アップダウンはあったが、(前の2大会より)断然いい」と言い聞かせた。3回戦では、同32位のガリン(チリ)-同38位のデミノー(オーストラリア)の勝者と対戦する。

あまりにも波があった。6-2、4-2とリード。相手は半分、あきらめ気味で、錦織はポイントをどんどん重ねた。しかし、「簡単なミスが続いた。反省点だった」と悔いた第2セットの第8ゲーム。凡ミスでサービスゲームを落とすと、そのままセットを失った。

第4セットも5-1とリード。しかし、そこから5オールに追いつかれた。何とか振り切ったが、「自分から相手を動かせている時は良かったが、それができなくなった」と、これも反省だ。クラーンとは初対戦。相手は左利きの嫌なタイプだった。スタンフォード大時代の10年に、全米学生王者にもなった実力者。最速時速213キロのサーブで18本のエースを奪われた。

ただ、前哨戦2大会で1回戦負けだった実戦感覚には「3セットで終われれば越したことはないが、長い試合から得られるものもある」と、助けになったようだ。

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