
ドウデュースにダービーで後塵を浴びたあとは一度も負け知らず。いちばんの接戦は昨年の秋天皇賞でパンサラッサの逃げを捕まえた時だけ。あれもイクイノックスだから届いた感だ。あとは安心のレース内容で揺るぎない世界一を誇る。
それに対し3歳牝馬の頂点、リバティアイランド。いや3歳世代の頂点と言ってもいい。この馬の持てる能力も素晴らしいもので切れ味は超一流で常に次元の違いを感じるものだ。54キロで対戦するのも魅力。この2頭の対決が観られるだけでも今年のJCは価値がある。
そこへパンサラッサにタイトルホルダー、スターズオンアースだ。ドウデュースも今度は違うはずである。
【マイルチャンピオンシップの回顧】
23年11月19日(日)京都11R マイルチャンピオンシップ(G1)芝1600m)
- ナミュール
- (牝4、栗東・高野厩舎)
- 父:ハービンジャー
- 母:サンブルエミューズ
- 母父:ダイワメジャー
- 通算成績:13戦5勝
昨日からジョッキーの乗り替わりが多かった。ライアン・ムーアは日本での騎乗でおそらく初めてのアクシデントと思う2Rのウィルソンウェイ。出た瞬間に馬が躓いて前にもんどり打って落ちた。その後は検査で乗り替わり、そして全て乗り替わりとなった。
ナミュールは早々と藤岡康太Jに変更をJRAホームページで観た。ムーア騎乗予定の馬がポンポンと勝っていく。ルメール、川田Jが乗って。そして極めつけはメインのナミュールでの劇的勝利となった。目まぐるしい直線での後100ぐらいの攻防だった。
一旦、先頭に踊り出たのかのセリフォス。ソウルラッシュがその内から抜けだす、それに鋭く迫るジャスティンカフェ。ところが疾風の様に外めからナミュールが一瞬のうちに襲いかかり過ぎ去って行ったゴール前、そんな表現がぴったりの1頭だけ脚色が違っていたナミュールの鬼脚、豪脚、何でもいい凄まじい脚でゴールを駆け抜けていった。
そして画面はさして大喜びをもしていない藤岡康太を映しだしていた。何かスキっとする日本人ジョッキーの乗り替わりでの勝利。レース後の民放のインタビューでも昂るでもなく淡々と語る清々しさ。じっと聞き入っていた。
レースはスタート前から嫌な予感だった。1番人気支持のシュネルマイスターがゲート内で落ち着かない。出も良くなかったが出た後でも接触で前と差が出た。だが道中では廻りには電光掲示板の上位に来た馬ばかりが居た筈。坂の下りでは隣りにナミュールと決して悪い位置ではなかった。ただ、ただ反応できなかっただけ。
3歳馬エルトンバローズもいつもの競馬ではなかったが、悪い内容ではなかった。この馬が通った後をナミュールが異次元の脚で通過して行っただけ。何度ビデオを見直してもナミュールのゴール前50mの脚は凄すぎた。5勝全てがマイル戦。香港競馬の招待を受諾の報を観て、まだまだこの続きがありそうだ。
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