2019年に愛知県内で開催された世界平和統一家庭連合（旧統一教会）の関連イベントに同県の大村秀章知事が送った祝電が、教団トップの韓鶴子総裁を賛美する内容に改ざんされた問題で、この祝電の台紙も別の豪華なものに取り換えられていたとみられることが判明した。
当日は司会者が祝電を代読した後、「鶴の文様の入った祝電をいただいた」と金色の台紙を示した。この場面について、大村氏の事務所は「金色のカバーで注文した記憶は無い。総裁の名と鶴をかけることもしていない」と否定した。
知事周辺によると、旧統一教会側から「他県の知事も出席を予定している。開催県のトップとして出席してほしい」と何度も依頼されたほか、前日に名古屋市内で教団の友好団体が開いたイベントへの出席も「懇願された」という。
安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件の後、3年前のイベントに送った祝電が改ざんされていたことが判明。大村氏が事務所を通じて抗議したところ、対応した教団側の担当者は「祝電が一般的な内容だったので、上からの指示で書き換えた」と話したという。
このイベントは愛知県国際展示場（同県常滑市）で開かれた「孝情文化祝福フェスティバル」。会場では大村氏から届いた祝電として、「世界平和の実現に向けて、地球的規模で環境を整えてくださる韓総裁の力強い信念とリーダーシップに心より敬意を表する」などと読み上げられた。【酒井志帆、山下俊輔】
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