
ここ数年、時代の流れとともにお葬式に変化が現れています。一体、お葬式のどのようなことが「いつの間にか」変わっているのでしょうか。
今回はお葬式でいつの間にか変わったことや、その理由を紹介します。
棺桶は木製ではない?

故人を見送る棺桶。その素材が、なんと木材から段ボールに変化しつつあるといいます。
全面布張りのため見た目にはわからないものの、使われているのは強化段ボール。金具に見える部分も、プラスチック製です。
使用する木材の量が少なく、金具をほぼ使わないことから、火葬で発生する有害物質を3分の1に抑える効果があります。通称「エコ棺」と呼ばれ、値段は木製と変わらないのだそう。

1980年代、アメリカで開発されたエコ棺。日本国内でエコ棺を製造販売している「ウィルライフ」代表取締役・増田進弘さんによると、1990年代に輸入販売を始め、2006年に日本人向けに自社製造を開始したと話します。

木製のようにパーツを別々に作って繋ぎ合わせる必要がないため、製造工程もエコ。
最近はSDGsや脱炭素の後押しも受けて、100社以上の葬儀場が登録しています。
強化段ボールの強度を検証

15センチの厚みがある3層の強化段ボールによって作られるエコ棺ですが、街の人に聞いてみると「運ぶ時に底が抜けないのか」といった強度を心配する声が上がりました。
そこで、エコ棺の強度を検証するため、空手家の沢田秀男さんが登場。通常は重量物や精密機械の梱包などに使われる頑丈な段ボールとあって、山田さんは「手が跳ね返るんじゃないか」と予想します。

瓦5枚をいとも簡単に粉砕する沢田さん。5枚の強化段ボールを前に、わずかな傷がついたものの全く歯が立たない様子でした。
需要に合わせた霊柩車の変化も

さらにお葬式といえば、霊柩車。かつて主流だった宮型霊柩車は豪華な装飾が特徴でした。
ところが最近の霊柩車は、なんと至ってシンプル。
見た目がシンプルにすることで「葬儀を大袈裟にしたくない」というニーズに応えている最近の霊柩車。和風よりも洋風にしたいという要望にもマッチしていると言います。
宮型霊柩車の台数自体も激減しており、「いつの間にか」完全に姿を消してしまう日も、そう遠くないのかもしれません。
ところが宮型霊柩車は、海外のとある国で大活躍。日本では需要が減ってしまった宮型霊柩車は、海外でその特性を生かした活躍を見せているようです。
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