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東京ゲームショウがリアル復活 豪華な大手、初出店の新興企業も【TGS2022】 - 日経クロストレンド

東京ゲームショウが3年ぶりのリアル開催。近年は新型コロナウイルス禍の影響でオンライン主体が続いたが、2022年は会場を千葉県の幕張メッセに戻した。会期は2022年9月15~18日の4日間。大手は目にも楽しいブースを並べ、新興企業は話題の製品をアピールする。初日から2万人を超える観客が来場した。

3年ぶりのリアル開催で気合が入っているのか、大手のブースはいずれも凝った装飾。セガ/アトラスブースは巨大ソニックが出迎えた

3年ぶりのリアル開催で気合が入っているのか、大手のブースはいずれも凝った装飾。セガ/アトラスブースは巨大ソニックが出迎えた

 新型コロナウイルス感染症の影響は、ゲーム業界にも大きな影響を与えた。在宅時間が伸びたこともあり、ゲームメーカーの業績は好調。一方で、メーカーとゲームユーザーの交流の機会となる各種のイベントは自粛、延期、縮小を余儀なくされた。

 東京ゲームショウもその1つ。20年は公式チャンネルによる動画配信を中心としたオンライン会場のみ、21年は一部オフライン会場を復活させたが、来場はプレスとインフルエンサーに限られた。

 しかし22年、東京ゲームショウ(TGS)のオフライン会場が復活した。19年以前と同様に千葉・幕張メッセで22年9月15~18日まで開催(15~16日午前はビジネスデイ)。オンラインのみを含めると、37の国・地域から、605社が1864のタイトルを出展する。2019年は40の国・地域から655社、1522タイトルだったのに比べると、出展社数は減少したものの、タイトル数は増加した。

3年ぶり開催に気合十分の大手

 幕張メッセの会場では、大手ゲームメーカーのブースが変わらず健在。19年と比べるとソニー・インタラクティブエンタテインメントやブシロードのブース出展を見送ったものの、カプコン、セガ/アトラス、バンダイナムコエンターテインメント(BNE)、KONAMI、スクウェア・エニックス、コーエーテクモゲームスが大規模ブースを展開した。

 久々のリアル開催ということもあってか、どの企業もブースの演出には趣向を凝らしている。中でも、巨大なソニック・ザ・ヘッジホッグが出迎えるセガ/アトラス、頭上のディスプレーでさまざまなコンテンツを次々表示するコナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)のブースが目を引いた。ゲームの内容だけでなく、ブースのデザインや演出でもゲームやメーカーの世界観を表現できるのは、リアル展示ならではと言えるだろう。

頭上の巨大なディスプレーが目を引くコナミデジタルエンタテインメントのブース

頭上の巨大なディスプレーが目を引くコナミデジタルエンタテインメントのブース

スクウェア・エニックスは、同グループから発足したグローバルゲームスタジオLuminous Productionの第1作目として『FORSPOKEN』を出展。試遊が人気で、2日目は110分待ちに

スクウェア・エニックスは、同グループから発足したグローバルゲームスタジオLuminous Productionの第1作目として『FORSPOKEN』を出展。試遊が人気で、2日目は110分待ちに

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Steam Deckがアピール

 一方で、TGS2022は新たな勢力台頭の兆しも感じさせる。大手ゲームメーカーに次ぐ規模で出展したのが、米Metaの「Meta Quest」だ。VRヘッドセットのほか、それで遊べるVRゲームなども紹介。試遊ではVRヘッドセットを着脱するため、設置台数が限られるとはいえ、初日には常に120分を超える試遊の列ができていた。

 KOMODOのブースも盛況。展示しているのは、PC用ゲームプラットフォーム「Steam(スチーム)」を運営する米バルブの携帯ゲーム機「Steam Deck(スチームデッキ)」だ。これまでPCでしかプレーできなかったSteamのゲームを、7型画面を搭載した小型機で手軽に遊べる。すでに予約受け付けは始まっていて、22年内に出荷の予定だが、いち早く実機を体験したい人が押し寄せた。

「Steam Deck」を展示したKOMODO。ブースデザインもスタイリッシュ

「Steam Deck」を展示したKOMODO。ブースデザインもスタイリッシュ

「Steam Deck」を体験するために多くの人が来場

「Steam Deck」を体験するために多くの人が来場

 日本では長年、家庭用ゲーム機が一般的で、PCゲームのユーザーは一部のゲームファンに限られていたが、近年は、米ライアットゲームズの『VALORANT(ヴァロラント)』や米エレクトロニック・アーツの『エーペックスレジェンズ』といったタイトルの人気もあって、日本でもユーザーを増やしている。そのSteamを手軽に楽しめるようにしたことで、Steamの利用場面もユーザー層も拡大しそうだ。

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 日本企業の動きでは、初出展ながら大型ブースを設けた集英社ゲームズが存在感を発揮していた。集英社ゲームズは出版社である集英社から独自のゲームを開発・販売するためにスピンアウトした企業で、大手並みのメーカーに成長することを目指している。会場で新作『unVEIL the world アンベイル ザ ワールド』も発表。同ゲームのキャラクターデザインは、『約束のネバーランド』で知られる出水ぽすか氏が担当していることも話題を呼びそうだ。

 このほか、メタバースをリードするクラスター、ゲームユーザーを中心に広く使われているコミュニケーションツール「Discord」が初出展。国内外のインディーゲームメーカーも、小さいながらブースを構え、活発に情報発信している。

 数年前まで大手中心だった東京ゲームショウだが、ここにきて出展社のバリエーションが拡大した印象だ。出展企業は大手から中小、インディーまで幅広く、ゲームメーカーとメタバースやコミュニケーションサービス、NFT関連企業が肩を並べる。2年間、オフライン開催ができない間に、東京ゲームショウはゲーム業界に限らず、次世代のエンターテインメントやコミュニケーションの最新情報が集まる場へと転換したと感じた。

(文/平野亜矢、写真/中村宏)

▼関連リンク 日経クロストレンド「東京ゲームショウ2022特設サイト」 東京ゲームショウ2022公式サイト(クリックで公式サイトを表示します)

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